No.128 能力と現実を見極めて!保育士ライフをエンジョイ
保育士は、国家資格を有する人気の職業と言えます。しかし、理想と現実のギャップが要因の離職率が高いと言われています。この記事では、保育士に求められる「能力」に注目して、理想の裏にある現実の実体について解説します。
保育士に求められる能力(資質)
最も大切な資質は、子供が好きという事でしょう。成長過程にある反抗期も含めて、臨機応変に対応する能力と愛情が必要です。しかし、愛情があっても離職に繋がる要因となる現実の実体はどのようなものか、一日の流れ(一例)を通して見ていきましょう。
◎登園時の体調チェック(午前7時=早番出勤)
「先生おはようございます」という園児の元気な声で一日が始まります。通勤前の保護者から園児を預かり、「高いコミュニケーション能力」を活かした短い会話で体調チェックなどをします。
◎朝の会、主活動や季節の活動
歌を歌ったり体操したりする遊戯時間の「ピアノ演奏スキル」。この時に園児の様子をチェックする「観察力」や、いつもと様子の違う園児の遊戯を中断させて体調変化を確認する「判断力」が大切です。
季節のイベント用の工作は、知育の大切な時間です。そのための道具や材料など万全の準備が必要となり、「企画運営能力」が問われます。
◎昼食(午前11時=遅番出勤)
園児が食事する姿は、とても愛らしいものです。しかし、事前の手洗いやうがいから配膳に至るまでの「衛生管理能力」は責任重大と言えます。アレルギーのある園児への配慮も必要になるので、緊張感を伴います。
◎お昼寝(事務作業)
園児の寝顔に癒される瞬間ですが、準備に要するのが「体力」。食事の片付け・歯磨き・布団の準備・着替えなど、やることがいっぱいあります。ぐずっている園児の寝かしつけには「忍耐力」が欠かせません。全員が寝た後、連絡帳や日誌の記入の時間となります。
保育日誌は「PCスキル」で時間短縮できますが、連絡帳は手書きする事が多く、読みやすい文字で書くのに時間が掛かります。季節ごとの行事の準備もこの時間にするため、作業時間は短いと言えるでしょう。自宅に持ち帰って作業することも少なくありません。
◎おやつと帰りの会(午後4時=早番退勤)
お昼寝から目覚めておやつを食べた園児は、帰る準備をします。帰りの会の後、早番勤務の保育士は残業して季節イベントの準備をすることもあります。
◎お迎えまでの遊び時間
一緒に遊ぶ時の「注意力」で、走り回る園児の安全を守ります。お迎え時に保護者からの相談に応じる「対応力」は、信頼に繋がります。最後の園児を見送った後で掃除をして、午後8時の閉園=遅番退勤となり一日が終わります。
- ■まとめ
- 保育士は、多くの能力が求められます。特にコミュニケーション能力は園児や保護者だけでなく、職員同士の連携にも必要不可欠であると言えます。長く保育士を続けるためには現実を受け入れ、自身に不足している能力が何かを理解することも大切だと言えるでしょう。
- 個人的な能力ではどうにもならない人間関係や、就業環境に対する不満がある場合には、思い切って職場を変える「転職」もおすすめします。