No.194 全体を見ることができない保育士にならないためには
保育士として働く中で、子ども一人ひとりに丁寧に関わることは非常に大切ですが、同時に全体を見渡し、クラス全体の状況を把握する能力も求められます。全体を見る力が不足すると、トラブルの予防や早期発見が難しくなり、保育の質が低下することにもつながります。そこで、今回は全体を見る力を養い、バランスの取れた保育士になるための方法をご紹介します。
視野を広げる意識を持つ
まず初めに、日常の保育の中で意識的に全体を見る習慣を身につけることが重要です。子ども一人に集中しているときでも、周囲の状況を確認するために定期的に目を配ることを心がけます。例えば、絵本を読んでいるときや遊びを見守っているときにも、他の子どもたちが安全に過ごしているかを確認するために視線を巡らせるようにします。
また、観察力を養うためには、日々の保育の中で細かい変化に気づくことが必要です。子どもたちの表情や動き、声のトーンなどを注意深く観察し、いつもと違う点に気づけるように訓練します。これにより、全体の雰囲気や状況を敏感に感じ取ることができるようになります。
時間管理と優先順位の設定
保育士の業務は多岐にわたりますが、効率的な時間配分を行うことで、全体を見渡す余裕を持つことができます。計画的に活動を進めることで、各子どもに必要なサポートを提供しつつ、全体の状況を把握する時間を確保します。例えば、一日のスケジュールを事前に立て、重要な業務や突発的な対応に備えた時間を確保するようにします。
また、日常の業務においては、優先順位を設定することが重要です。子どもの安全や健康に関わることは最優先にしつつ、他の業務もバランスよく行います。例えば、急なケガや体調不良の対応を優先しつつ、事務作業や掃除などは後回しにするなど、適切な優先順位をつけることで全体を見渡す余裕を持ちます。
実践経験の積み重ね
実践経験を積むことで、全体を見る力は自然と身についてきます。日々の保育業務を通じて、様々な状況に対応し、経験を積むことで、全体を見渡す力が養われます。例えば、新しい状況に直面した際には、どのように対応すればよいかを考え、実践し、振り返ることで、自分のスキルを向上させることができます。
日々の振り返り
日々の業務を振り返ることで、自分の業務のどの部分が改善できるかを見つけることができます。例えば、一日の終わりに自分の業務を振り返り、全体を見渡せていたか、どのような問題があったかを考え、次の日に活かすことが大切です。これにより、継続的に自己改善を図ることができます。また、同僚や上司からのフィードバックを積極的に受け入れることも重要です。他者の視点から見た自分の業務についての意見を聞くことで、新たな気づきや改善点を見つけることができます。例えば、定期的に評価やフィードバックを受ける機会を設け、自分の業務を客観的に見直すことができます。