No.21 保育士の残業の実態と改善策について
保育士の残業は以前から問題視されており、現状は残業が前提となっている環境に、保育士だけでなく、園を運営する側にとっても課題として危惧している点です。今回は、残業とその改善策について紹介しましょう。
残業の実態とは
厚生労働省による報告では、保育士の平均残業時間は月4時間となっていますが、本来は報告されない場合が多いので、いわゆるサービス残業として残業の中に含まれていない事が問題視されています。しかし、せっかく保育士としてのやりがいや、子供に接する仕事を選んだのですから、誇りを持って問題に立ち向かわなければなりません。
なぜ、保育士に残業が起こるのか
保育士の仕事のほとんどは、子供のお世話に尽きるでしょう。子供は目一杯に体を動かす為に、大の大人でも1日中面倒を見る事はかなりハードな仕事と言えるのです。もちろん仕事の内容は、子供のお世話だけではないのです。
◎サービス残業もある
本来はあってはならない労働に対する表現方法ですが、先に話したように報告されない事が多い為に推定するしか出来ませんが、およそ40時間以上と言われています。子供達の送り出しは時間通りに終わる事がなく、家族の事情によって迎えが大幅に遅れる事も多いようです。
◎持ち帰りによる残業について
保育士の仕事には、保育計画書の作成や園だよりなどによって、家庭への連絡や報告、保育経過記録を記帳なども重要な仕事となっているのです。
残業を減らす対策を行う園
保育士に対する勤務体制を改善する努力がなければ、人手不足や職種離れに繋がってしまい、保育士に対する影響が心配されるのです。現在、保育園の事業者もこのままでは保育業界にとって良くないという事で、積極的に残業を減らす対策に取り組んでいます。
◎保育園の人手不足の解消
第1に考えるべき事は保育士の人数確保によって、それぞれの役割分担を減らす事にあります。保育園の補助金やスポンサー集め、寄付金によって事業所の運営と人材の確保に力を入れる事です。
◎保育園の行事の簡素化
絶対に必要な思い出となる行事以外は、極力減らす方向で検討して簡素化をはかる事で、保育士の業務を減らす事が出来、親御さんたちの負担を少なくする事にもつながります。
保育園が不足している現状と保育士の人手不足を考えた場合に、事業所と保育士と父兄の関係性と理解によって、よりよい環境にする事が求められるのです。
◎小規模の保育園を選択
19人以下の定員の場合には、0歳から2歳までの対象によって、行事や活動が小さくなる事で保育士の負担が減る事につながります。
◎企業内の保育所を選択
最近の会社の取り組みとして、働く女性の為の環境整備の一環として企業内の中に保育所を設けています。スペースや仕事の内容も限定されるので、保育士の負担は少ないです。
- ■まとめ
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残業の少ない保育園が徐々にですが、増えつつあります。保育士の働く環境の改善は、今後も続けなければ、子供を持つ親達にとっても保育業界にとっても大事な事なのです。あるいは、転職によって環境の改善をはかる事も必要となる対処法となるでしょう。