No.40 保育士のスキルアップに役立つ資格
保育士に求められることは、子どもが好きだという心情的なものだけではなく、絵本の読み聞かせであったり、子どもが突然の体調不良を訴えた時の対処であったりと、技術面も必要になってきます。多様化する保育の現場で存分に力が発揮できるよう、スキルアップしていくためにどのような資格があるのかを見ていきましょう。
絵本専門士
絵本専門士は、独立行政法人国立青少年教育振興機構によって、平成26年に創設された民間資格です。絵本に関わる高度な知識や技能、感性を備えた絵本のスペシャリストとなるため期待される資格です。
絵本専門士の資格を取得すると
○子どもの発達段階に応じた絵本を選ぶ
○子どもの読書活動を促進・支援する
○読み聞かせやおはなし会、ワークショップ等の本を使って行う取り組み
○絵本に関する知識を持って行う指導・助言 等
子どもが本を読むことを好きになれるようサポートすることができます。
資格受講料は概ね65,000円程で、1コマあたり90~120分を30コマ受講し、全ての授業を修了した後に行う課題において、資質や能力があることを評価される必要があるようです。
育児セラピスト
育児セラピストとは、「自分の子育てはこれで良いのか」「正しく子どもと関われているか」という育児に不安を感じている人に対し、正しい知識で育児をサポートする育児の専門家です。
現代は、悩み事をネットで検索するケースも多く、情報に振り回される保護者が少なくありません。そのような中、育児をする人に対し、正しい育児の情報を提供できる、育児セラピストへのニーズが高まっています。
育児セラピストの受講料は20万円程度のようです。年会費や更新料は不要です。
リトミック指導員
リトミックとは、スイスの音楽家「エミール・ジャック=ダルクローズ」が提唱した、子どものための音楽教育手法のことです。
幼児リトミックの狙いは、「人間が潜在的に持つ様々な基礎能力の発達を促す」こと。乳幼児期は感覚がより敏感な分、物事の吸収をスポンジが吸収するかのように行います。この時期に、音楽を通して優れた情操教育受けることで、楽しみながら人間の持つ基礎能力が磨かれ育てられていくのです。
リトミック指導員になるにあたって、必須となる資格はありません。養成学校に入学して集中して学ぶ、もしくは、研修会に参加したり、通信講座で勉強したりと受講方法を選ぶことが出来ます。
年間の受講料は5万円〜100万円程と差があるので、自分に合った方法で受講すると良いでしょう。
運動保育士
運動保育士は、特定非営利活動法人 運動保育士会が認定する資格です。身体を動かすことで子どもの運動能力を向上させる方法や、脳の活性化に関することについて学び、心も身体も健やかな子どもを育てるプロであることを証明します。
運動保育士には「運動遊び実践コース」・「子育て脳機能コース」の2つがあり、それぞれ初級・中級・上級があります。短いもので半日、長いもので4日間の講座受講で取得可能です。
- ■まとめ
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保育士としてスキルアップするには様々な方法があります。保育に役立つ資格を取得するのはその方法の近道でもあるでしょう。多様な技能を持つ保育士は、給与アップや転職にも有利で仕事の選択肢も広がります。