No.46 保育士の感染対策
小さなお子さんを預ける場所の一つなのが保育園です。現場で働く保育士の方々は子供たちと接しながらも感染症を防ぐため最前線で働いています。今回は、保育士が感染症に対しどのような点で対策を施しているかのお話をしましょう。
現状を見よう
一般的な保育園は日曜日と祝日以外オープンしています。平日については、保育を目的としており、土曜日の一部は学童的役割を果たしている場所も存在しています。子供たちのご家庭では各々感染症対策に取り組んでおられることでしょう。
しかし保育園は、子供たちや職員以外にも不特定多数の関係者が出入りする場所でもあります。もしも病原菌に感染した方が来た場合、保育園を経由して別の人たちに感染する恐れがあるわけです。
保護者が送迎に来た場合、家を出て保育園に来るまでの間は別のところへ立ち寄るかもしれませんし、そこを経由してから保育園へと広まり、最悪の場合はクラスターとして感染のリスクを高める危険性として高くなるわけです。
もし、保育園内で感染者が増えるとその時点でお子さんを安心して預けるわけにはいかないでしょうし、保育士も安心して子供と一緒に勉強や遊びなどをして過ごせなくなるでしょう。
職員同士でも認識しよう!
対策の1つとして挙げられるのは、園内でのガイドライン作成です。
園長をはじめ保育士全員が共通認識として園内感染防止の対策を練り、感染拡大を水際で防ぐための技法や手順について相互確認しながら実施することが重要と言えます。それによって、手洗いやうがいの大切さなど、感染防止対策について子供たちに自覚させることもできるわけです。
一番求められているのが正しい情報です。間違った知識が情報として認識されるとせっかくの対策が裏目に出てしまいかえって逆効果になります。それを防ぐ意味でも、正確な情報共有とそれを基にしたガイドラインやマニュアルなどの設定が重要です。その情報を全員で共有し、感染を防ぐための対処法や手順などを実践することが、毎日の保育園生活を守る助けとなるでしょう。
また、職員会議を定期的に開催し、保育園を運営する上で重要な項目の1つとして職員同士でどのように感染防止に対応しているかを議題にして話し合いを行うことも重要です。
水際対策
保育園の生徒さんのうち、乳幼児は床を這い回ったり触れるものを舐めたりするものです。また幼児については、不特定多数で接する機会が多くなります。そのため間接的感染のリスクが高いと考えられます。
小さな子は抵抗力が弱く感染症にかかりやすい傾向があります。加えて保育士の方と接する機会が多いため、集団感染に繋がるリスクが高くなるわけです。
対策としてはまず、適切な汚物処理が挙げられます。乳児クラスの場合、オムツをする機会が多いため、新しいオムツとの交換が必要となります。また、生徒が嘔吐するような場合もあるでしょう。それらについて、素手ではなく使い捨ての手袋を装備してから処理に当たり、廃棄についてはポリ袋などに入れ充分密閉するといった適切な対応が求められます。
それ以外にも、うがいと手洗いを徹底して行うことも感染を防ぐ上で重要です。生徒さんが帰った後、遊具やドアノブ、蛇口など毎日使うものについてアルコールを使って消毒作業を行うのは感染対策の一環として位置付けるべきでしょう。
保護者による感染対策への協力依頼も欠かせません。保育園内の掲示だけでなく、手紙やお便りノート、つまり連絡帳の保護者へ向けた項目に記入するのも有効な方法です。これにより家庭でも手洗い・うがいの衛生活動の徹底化を呼びかけることができます。
また保健カードを作成して毎日の体温を記録し、予防接種の情報提示と実施を依頼してもらうなど感染防止について保護者と連携しながら取り組んでいくこともできるでしょう。
- ■まとめ
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保育園で働く保育士さんとして、子供たちを感染させないよう対策を行いながらも、保護者の方々にも家庭内での対策をお願いしていきます。水際で感染を防ぎながら安心して子供たちと接することができるよう、職員同士で会議を通じて確認していくことが重要です。