No.111 志高い職業の保育士は離職率が高い!転職で天職を救う
幼い頃からの夢を叶えて保育士になった人は少なくないでしょう。高い志で保育士になったものの離職率が高いのはなぜでしょう。保育所などの人材不足は深刻になっていますが、長く続けるにはどうすれば良いのでしょうか。
この記事では保育士が抱える問題解決策のひとつとして、転職について紹介します。
「憧れの職業」保育士は天職
保育士を目指す理由で一番多いのは、子供が好きということ。次に多いのは好きだった先生との思い出。先生に憧れてピアノを習い始めた人もいるでしょう。他にも図画工作などの得意分野を活かせる天職と考える人もいます。
保育士資格は養成校で数年かけて履修し、卒業時に資格を得られる国家資格です。筆記試験8科目に加えて実技試験が2分野あり、10~20%前後の合格率で難易度が高いと言えます。独学で試験に挑むことも可能ですが受験資格には規定があります。
離職率が多い現状
苦労して保育士になった人の多くが、数年で離職するのはなぜでしょうか。現状にショックを受け、理想と現実のギャップに苦悩した人も多いのではないでしょうか。厚生労働省は「保育士の現状と主な取り組み」を公開し、離職率が全体で9.3%と示しています。
- 1位.職場の人間関係
- 2位.給料が安い
- 3位.仕事量が多い
- 4位.労働時間が長い
- 5位以降には結婚・転居・出産・子育てなどの明るい内容もあります。
1~4位の問題は、保育士自身で解決することは難しいと言えるでしょう。逆に言うと、これらの問題が解決できれば保育士の離職率が下がることになります。厚生労働省では保育士の確保に向けて環境改善にも取り組んでいます。
転職のタイミング
現状を打破する手段として、転職を検討してはいかがでしょうか。現職の経験を踏まえて雇用条件や教育方針を確認し、納得した上で再就職を目指せます。自身の年齢も考慮して転職のタイミングを計ることも大切なポイントになります。
採用する立場から見ると、体力的に不安がない20代の保育士は長期雇用が見込める人材と言えます。30~40代以上の保育士は給与面が課題となります。子育て中の方は敬遠されやすく、子育ての落ち着いた方が優先して採用される場合もあります。
年度単位で運営されている保育業界では、3月の卒園・4月の進級に合わせて転職するのが一般的となっています。関わった子供たちへの責任を果たし、気持ちよく次の職場へ行けるためです。そのため転職先を探し始めるのは早い方が良いでしょう。
保育士の求人が増えるのは、新年度に向けて採用が活発化する1~3月頃とされています。しかし、その時期は新卒保育士の応募もあり競争率が高くなる可能性があります。夏ごろから中途採用の求人も増え始めるため、長期間かけて情報収集することをおすすめします。
- ■まとめ
- 次の世代に夢を与える保育士の仕事。長く続けるために職場環境を整えることは大切になります。環境を変えることが難しい場合には、職場を変える方法があります。現在の職場が忙しくて転職活動が困難な方は、インターネットの求人サイトなどの活用もおすすめします。