No.16 保育士の寝かし付けテクニック
保育園ではお昼寝をする時間が設けられておりますが、中にはお昼寝がスムーズにできず、ぐずってしまう子も多いのではないでしょうか。そもそも、なぜお昼寝が必要なのか?保育士さんはどのようにして寝かし付けを行っているのか?そのテクニックとお昼寝の必要性をご紹介していきましょう。
お昼寝がなぜ必要なのか?
生まれたばかりの赤ちゃんは、1日のほとんどを寝て過ごします。しかし、その後は2歳までにかけて体の機能が向上していくため、午前中から活発に動き回ります。そのため、まだ体力がない子供の体と頭を休ませ、リラックスさせる必要があるのです。
また、脳の発達や成長には睡眠が大きく関わってきます。寝ることによって「集中力」や「記憶力」を高め、さらに毎日同じ時間にお昼寝をすることで、生活リズムを整えていきます。
タイミングも大切
お昼寝にはタイミングも大切です。お昼寝をする直前に、走り回ったり、DVD等を見ていたりすると興奮してなかなか寝付けなくなってしまいます。なるべく、お昼寝をする前は穏やかな読み聞かせなどをして、クールダウンできるようにしましょう。
また、子供であっても睡眠には個人差があります。すぐに寝付ける子もいれば、そうでない子も様々です。成長するに従って、お昼寝が不要になってくる事もありますが、それまではその子の個性に合わせる事が大切です。
寝かしつけのテクニック
◎リズム
トントンと一定のリズムで体に触れながら寝かし付けます。強弱は子供によって好みが違いますので、気に入るリズムが分からない場合は、子供の心拍や保育士の心拍と合わせたリズムにしましょう。子供たちは胎内でママの心音を聞いていたため、大人の心拍に合わせるとママのお腹の中と同じ状態になるので安心します。
◎添い寝
①体を密着させて体温や心音だけでも安心するので、体に触れながら添い寝をするだけで寝る子もいます。
②耳元で子供の呼吸に合わせて、スースーと寝息のように囁いてあげる。
③手を握る、子供の足を保育士の足で挟みこむ(固定する)。
④子供の腕を保育士の脇の下に入れて抱きかかえて添い寝をする。
◎子守歌
優しく子守歌を口ずさむことが効果的です。お昼寝の際に毎日同じ歌が流れていると、この曲を聞くと眠くなるという習慣を付けます。子守歌以外でもOKですが、子供たちが成長していくにつれ言語能力が発達するので、歌詞に興味を持ちかえって脳を覚醒させてしまうことがあります。そのため、使用する曲はオルゴールの音楽などにすると良いでしょう。
◎おんぶや抱っこ
どうしても眠りそうにない場合や泣いてしまうことがありますが、そのときはおんぶや抱っこをします。タオルケットやブランケットに体を包み、一定の範囲をゆっくりと同じコースで歩き回ります。あちらこちらと歩いてしまうと、逆に子供たちは周りが気になり目を覚ましてしまいます。単調な揺れと同じような景色でどんどん眠くなっていくのです。
◎お話や絵本
傍で絵本を読んだり、お話をしてあげるのも効果的です。ただし、お話や絵本の内容には気を付けましょう。
- ■まとめ
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色々なテクニックを試してみても寝付かない場合もありますが、やはりその子供の個性に合わせて無理に寝かし付けないことも大切な事と言えるでしょう。