No.39 保育士の仕事に欠かせない「連携・協力」の姿勢について
子供たちの身の回りのお世話をしながら、基本的な生活習慣を身に付けるサポートを行う保育士。とは言え、1人で同時に複数の子供たちを見守るのは困難です。お仕事に当たっては他の保育士との連携が必要となりますが、具体的にはどういった点を踏まえるべきでしょうか。
保育士の主な業務
保育士として果たすべき業務は、ただ単に子供たちを一定時間預かりその相手をするだけではありません。まず、食事、睡眠、排泄、着替えなど身の回りのお世話をするのは当然の業務と言えるでしょう。
加えて、それら基本的な生活様式を子供自身が自分で行えるよう成長を促すことも重要です。また、挨拶や人との接し方など基本的な社会性や人間性、清潔さを保つ衛生観念など生活習慣を子供たちに身に付けさせることも欠かせない部分と言えます。
連携・協力の重要性
これらの役割を複数の子供たちについて1人で担当するのは至難の業でしょう。活力溢れる子供たちは、しばしば大人には予想もつかない行動を取り不測の事態を招きかねません。子供たちに危険が及ばないよう常に気を配ることが重要です。
しかし、一方に気を向けて対応している間、他の子供たちへの配慮が疎かになってしまうものでしょう。そのような点をカバーするためにも保育士同士の連携が必要となります。1人の保育士が特定の子供たちに対応している間、別の保育士が他の子供たちを見守ることで安全性を確保できるわけです。
このような子供たちへの見守り以外にも、様々な局面で保育士同士の連携や協力体制を築くことで、保育士として子供たちの成長サポートに寄与するより良い働き方が可能となるでしょう。
有効的な連携・協力体制を築くには?
業務にプラスとなる連携・協力の体制を作るには、どうしたら良いでしょうか?
まず重要となるのは、同じ職場で働く保育士同士が、各々の性格や考え方など人間性についてお互いに十分理解しておくことでしょう。
お互いがどのような人なのか認識し合うことで、それぞれの長所や短所が把握できます。それを仕事に反映すれば、相手の欠点を補う効果的なサポートが出来るようになるでしょう。お互いに不得意な面をカバーするサポート体制が出来れば、全体的な保育の質の向上に繋がるものと思われます。
加えて、保育所全体としてどのような姿勢で仕事に臨むのか、基本理念を定めておくことも有効な方法と思われます。保育士とは言え、それぞれ性格や考え方が異なる人間です。それぞれが自分の考えのみで業務に取り組めば保育士同士の見解の相違が生じやすくなり、連携・協力の妨げになりかねません。
しかし、業務の取り組み方について基本的な部分を保育所全体で統一していれば、保育士同士が考えを一致して職務に当たれるようになり、連携・協力の効果を高められるでしょう。
- ■まとめ
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以上の内容を要点にまとめると、以下の通りとなります。
◆保育士の役割は、日常的なお世話を通して子供たちに社会性や人間性、生活習慣を身に付けるよう成長を促すことである。
◆常に子供たちの安全に気を配らなければならない保育士の仕事には、保育士同士の連携・協力の体制が欠かせない。
◆保育士同士の連携・協力体制を確立するには、保育士同士の人間性の相互理解、保育所全体としての保育に対する基本理念の制定といった方法が挙げられる。