No.45 0歳児クラスを担当する保育士が気を付けておくべき点
ほかのクラスの担当を経験したものの、0歳児つまり生まれて間もない子たちのクラスは未経験の方もいるでしょう。経験された方から聞くのも1つの手ですが、実際に担当してみないとわからないのが実情です。
今回は、0歳児クラスの保育士の心得についてお話ししましょう。
出産後の子供
0歳児は、一般的に乳児として扱われ生後1年未満の子供が対象とされています。一般的な食事を与えるわけにはいかないので、最初は母親の母乳やミルクで食事を与え離乳食を与えるのは生後5ヶ月〜半年程度であるとされ、普段の生活についてはぐっすりと寝て過ごしますが、周りがうるさい場合は泣きますので、母親は周囲の方に「静かにするように」と注意を促します。
その後の発育により寝返りから覚え、お座りやハイハイと「歩行」の初期段階と達し、手すりなどを介して掴まり立ちを経てから歩行を覚えて成長していきます。実際の保育を行う上で気を付けるべき点は、ミルクや離乳食を与え、オムツの交換、生活リズムの調整や遊びを通じて発達支援を行うなどといった項目がありますが、親御さんから預かって面倒を見ているわけですから、1番の注意点は「危険に気を付ける」よう安全面に留意するのがポイントです。
接し方
実際に保育を通じて接する場合はどの点に留意しておけば良いのでしょうか。
①生後間もない
基本的には泣きますが、それは子供にとって1種の「仕事」です。
それ以外には喃語(アー、ウー等といった限られた言語)で話す場合がありますので、声真似などを積極的に取り入れましょう。
これから五感が発達する時期ゆえ、外出を通じて光や風を感じさせるのも1つの手ですが、夏に関しては熱中症のリスクが高いので気を付けましょう。
2ヶ月経過したらあやすと笑ってくれる時期ですので、声真似や会話を通じてコミュニケーションを図るとともに、手足の動きをするようになるため、スキンシップも重要視されます。
②3〜6か月前後
寂しさや甘えといった感情で泣く動作を覚えるのもこの時期で、情緒発達を意味しています。感受性の育成や生活リズム調整を図るとともに、ベビーカーを使っての散歩や遊びを通じてスキンシップを取るのも重要です。
③7〜8か月前後
事物に対する欲求や人見知り、絵本を通じての興味等を覚える時期です。
コミュニケーションを取る際には、絵本を1種のツールとして活用しておきたいものです。
バランス機能を刺激する意味でも体全体を使った遊びをすると、子供も体感刺激を得るでしょう。
④9〜10か月以降
この時期になると動作が活発となり、生活リズム面においても本来の姿へと整備されていく時期です。喃語(なんご、赤ちゃん特有の言葉)での会話はもとより、自己主張(要求など)が出来るようになるため、その子供が興味を示したのであればさせてあげましょう。
おもちゃも知育目的のものや会話ごっこなどといったコミュニケーション目的の遊びを中心に取り入れましょう。
11ヶ月になると自分で動き始めるようになり、伝い歩きの上達などで行動範囲が広くなるでしょう。その際には、手押し車で遊ばせながらリズム感を学び、ジェスチャーゲームを通じて動作を覚え、言語発達の促進を目的とした絵本を使うなど成長を助ける側へと徹しましょう。
- ■まとめ
-
0歳児クラスの担当をする保育士にとっては、まだ生まれて間もないお子さんとの接し方は大変だと思いますが、既に経験された方から注意点を聞く等しながら、実際に経験を積んでいきたいものです。