No.57 保育士に出来る園児へのコロナ対策
世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス。厚生労働省の専門家は「感染拡大のスピードが増し、さらに急速な感染拡大に至ると予想されて厳しい状況が続いている」と公表しています。そのような状況において、園児を守る為に保育士のコロナ対策はどうすれば良いのか、について調べていきましょう。
新型コロナウイルスの主な症状
2020年11月時点の日本では、東京都を中心に北海道、沖縄県など全国的に感染者数が増え、病床使用率が上がり、感染拡大は4段階のステージ3水準となっています。まだまだ分からないことが多く、完全に防ぐ手立ては見つかっていませんが、感染経路として接触感染や飛沫感染が多いことが分かってきています。
初期症状として微熱、咳、痰、喉の痛み、頭痛、悪寒など、通常の風邪と似ているようです。特徴が咳と息切れ、息苦しさなどです。
子供は自分の不調に気が付きにくいものです。元気に遊んでいても、突然発熱や咳、鼻水が出たりする事があります。異変を感じたらすぐに保護者に相談して、医療機関の受診を勧めましょう。特に幼児は免疫システムが未熟なので、集団生活を続けていると病気に感染する場合もあります。
保育園で行うコロナウイルス対策
園での集団感染防止のために行う対策として下記の方法があります。
【対策①:手洗い・消毒・換気】
室内は気密性が高く、空気感染・接触感染が起こりやすいので次のように予防します。
〇手洗い・うがいの徹底
外から帰ってきた時や食事の前、トイレ後の手洗い・うがいを行うことを教えてあげましょう。
〇ペーパータオルでの手拭き
個々のハンカチを用意してもらうのはもちろん良いですが、濡れたままハンカチをポケットに入れておくと、菌が繁殖しやすくなりますので気を付けましょう。可能であればペーパータオルなどで手拭きし、タオルの共有は止めましょう。
〇時間を決め定期的な換気
空気中のウイルスは、しばらくの間漂い死滅すると言われていますので、室内を定期的に換気し空気を入れ替えて予防します。
〇アルコール消毒
テーブル、椅子、手摺り、哺乳瓶、おもちゃ、オムツ台や交換マットなど手で触れるところは消毒するようにします。
〇トイレの消毒強化 便器、便座、ドアノブ、トイレのレバーなどを、トイレ掃除に使う消毒液の濃度を濃くして消毒します。
〇保護者とのコミュニケーション
保育園と保護者の連絡帳で園での子供たちの毎日の様子や健康・体調を記載します。保護者からの情報と、家庭での健康状態を残して共有しておけば、万が一体調に異変があった場合に医師へ報告する際にも役立ちます。
【対策②:外遊びをさせる】
外で遊ぶことで、体力や免疫力向上に繋がります。外は室内と違い気密性が少ないので、感染率がかなり低いです。人との接触を避けて、普段よりも外遊びの時間や園庭開放日を増やすと良いでしょう。
保育園のスケジュールに給食を外で食べることを組み込むなど、行事として園庭キャンプの計画などを取り入れ、人との接触を少なくして食事や外遊びを楽しめるような新しい企画をすることは、保育士と子供たちにとっても気分転換になります。
【対策③:水分補給】
子供たちへの簡単な対策として水分補給があります。ウイルスが体内に入り感染するまでの時間は15分程度と言われていますので、15分おきに水分補給(一口ごくんと飲むだけ)を行えば、ウイルスが喉に付着した場合でも胃に流されて胃酸で死滅するのでウイルスに有効です。
子供たちにも意識してほしい対策方法として、保育士が水分補給を促す時間を設けることです。
【対策④:咳やくしゃみ】
咳やくしゃみは、ハンカチやティッシュで押さえるのが良いと言われています。子供たちが遊んでいる時に、そのように対応するのは正直難しいですが、普段から保育士が子供たちに咳やくしゃみの方法を教えてみてはどうでしょうか。
右肘の内側で口元を抑え(体を右側に寄せることがポイント)、左手を斜め上にまっすぐ持ち上げる動作を教えることは出来ます。子供たちは楽しみながら行うはずです。
- ■まとめ
- 世界的に爆発的な拡大を見せている新型コロナウイルスは、日本にも確実に広がっています。毎日の保育園生活ですぐ出来る簡単な感染対策はあります。保育士が大事な園児を守る為に、新型コロナウイルス対策を意識して、日々の園生活に無理のない範囲で取り入れていくことが大切です。