No.92 新人保育士が覚えておきたい目標設定の仕方
保育園では組織を運営する上で、保育士が目標設定する事が必要不可欠です。客観的に自身を見つめ直して振り返る事で、より1人前の保育士へと成長するためにはどのような目標設定が的確でしょうか。今回は新人保育士の目標の立て方と、振り返りについて深堀りしていきます。
目標設定の目的と意義
人は目標を立てると、それに向かって邁進しようとします。一見、面倒と感じてしまう目標設定ですが、意味のないものではありません。保育士の方もキャリア目標を立てる事で、様々なメリットが生まれます。具体的に見ていきましょう。
- ○スキルアップに役立つ
- 保育士としてのスキルは日々の業務の経験で身に付けていくものや、研修を通して身に付くものも多くあるでしょう。しかし、日々の業務に追われていると客観的に自分を見つめ直す機会が少ないのではないでしょうか。そこで目標を立てる事で次のような事が見えてきます。
「自分には何が足りないのか?」「どうしたら達成できるのか?」です。
目標を立てて行動する事で、いずれ実績、自信やスキルとなって自分に返ってくる事でしょう。
- ○仕事のモチベーションをアップさせる
- 保育士の仕事は目に見えない部分も多く、活動の準備や事務的な作業など人知れず多くの業務を抱えています。時には心が折れそうになる人も、少なくないでしょう。しかし、「いつまでに何を出来るようになるのか」という目標を立てる事によって、達成できた時に満足感や達成感を得ることができモチベーションの向上に繋がるでしょう。
- ○人事、自己評価&後輩育成のポイントになる
- 最後に管理者が保育士に目標を設定させる目的は人事評価に活かす為です。上司と目標を共有していれば、それを踏まえたアドバイスや相談にも乗ってもらえ、後輩の育成にも役立ちます。また年度末になると保育士がどれだけ目標を意識して達成できたか、保育園のためにどれだけ貢献できたかが人事評価の対象になります。
目標設定する時のコツ
新人保育士の場合、保育士としての例年の目標がまだないため、初めは目標を立てる事が難しい事もあるかもしれません。そこで、ここからは目標を立てる時に役立てる内容をお伝えしたいと思います。目標を立てるコツは今の自分自身を振り返ることが大切です。ポイントは今の自分には何ができるのか?そして何が出来ないのか?を明確化する事により、スキルや状況を振り返ってみてください。客観的に見つめ直すことで保育士としての課題が見つかれば今後の目標や、今の自分に足りていない事を知ることができるでしょう。
数字を用いて立てる目標も有効な方法です。目標に具体性を持たせることで、評価が分かりやすいからです。ここでさらに「いつまでに」「どの程度」というキーワードを用いて目標を立てることでゴールが明確になります。
目標は具体的であることに加えて、達成しやすい目標を作る事も重要になります。つまり、スモールステップで目標を達成して次に繋げていく方法です。例えば、「子供達から信頼される保育士になる」という目標はアバウトで遠すぎるイメージです。これだと、何を意識して頑張ればいいのか見えづらくなります。
また評価の際にも、測る事ができないので難しくなってきます。そこで「1日1回は子供を褒める」といった目標にしてみてはいかがでしょうか。これなら何をすればいいのかが明確であり、毎日意識しやすく取り組みやすいです。できたか、できなかったか評価の判断に迷う事もありません。
自分の評価だけでも充分ではありますが、さらに参考にするには同僚や先輩からアドバイスを貰うのも1つの手です。自分では出来ていないと思っていたことが実は評価されている事もあります。その逆もまたしかりです。頂いた意見を参考に目標を立てるとさらに経験値も上がる事でしょう。
- ■まとめ
- 今回は、新人保育士の目標の立て方に焦点を合わせて見ていきました。目標に具体性を持たせるためには数字を用いて、期限を付ける事でより日常で意識した行動を取ることができるはずです。迷った時には先輩や同僚のアドバイスも是非参考にしてみましょう。