No.125 保育士の目標設定の重要性とは
保育士は「子育ての専門家」として世間では認知されており、こどもの保育知識以外にも様々な知識が求められます。多忙を極める保育士の業務ですが、目標を明確に設定することで業務効率が向上します。今回は、保育士が目標を設定する重要性を中心に解説します。
子育ての専門家としての目標
保育士は乳児から小学生未満のこどもを保護者の代わりに保育する仕事です。保育園にも様々な種類があり、日中こどもを預かる保育園から夜間・休日保育を行っている所もあります。昼夜問わずこどもの保育に関わる保育士は、子育ての専門家として認識されています。
保育士には様々な専門知識が求められています。こどもは年齢や発達によって活動が常に変化するため、保育士はこども一人一人に合わせた指導案を考えなければなりません。また保育所保育指針に基づいた、5つの領域への配慮を常に行わなければなりません。
- ◯5つの領域
- ●表現
- ●言葉
- ●環境
- ●人間関係
- ●健康
5つの領域への配慮をスムーズに行えるよう、日々保育日誌を記録するなど保育以外の業務も多々あります。また保育士はこどもの「教育」だけではなく、「養護」も業務として行っています。そのため保育士の目標は「5つの領域が相互に作用するよう、教育と養護を用いて豊かな人間性を持ったこどもの育成」となります。
保育士の目標設定の重要性とは
豊かな人間性を持ったこどもの育成が保育士の大きな目標となりますが、保育士一人一人にあった目標を設定する事も重要となります。ここでは保育士が目標を設定する重要性について解説し、具体的な目標例を紹介します。
保育士として働いていると定期的に目標を設定する機会が訪れます。目標設定が苦手な保育士もたくさんいますが、目標を設定する事は保育士としての成長には不可欠です。目標設定をする目的には下記のようなものがあります。
- ◯目標設定の目的
- ●スキルアップに繋がる
- ●モチベーションの向上
- ●自己評価力を養う
- ●保育園全体の目標達成
- ●後輩育成のため
目標設定の目的を知ることで個人の目標を立てやすくなります。また目標を設定する際に大切にしたいのが、「現状の把握」となります。現状を客観的に分析した上で目標を設定することで、現状で不足している部分を補うことができます。
しかし、客観的に現状を分析する時はどうしても主観が入ってしまい、自己評価が難しくなってしまいます。現状を把握するための有効的な方法として、同僚や先輩・後輩に聞くのも一つの手段となります。他社からの評価を聞くことで個人では気づけない長所・短所を知ることができ、目標を設定しやすくなります。
具体的な目標を設定する
保育士が目標を設定する重要性を理解したら、次は具体的な目標を設定することができます。具体的な目標を設定するために重要となるのは、保育士としての「キャリア」です。1年目の新人と7年以上のベテランでは業務内容にも変化があるので、具体的な目標もキャリアに応じて変える必要があります。
例えば1年目の新人の具体的な目標であれば、「日常業務を一人でも熟せるようになる。」などが挙げられます。1年目は覚える業務内容が多いため、一人前の保育士として周りに信頼されるための目標設定となります。
新人とは対照的にベテランの保育士の具体的な目標として、「保育園の現状や方針について話し合う」などが挙げられます。これは主任や園長としてのキャリアアップにも繋がり、ベテランとして保育園全体のレベルアップにも繋がる目標設定となります。
- ■まとめ
- 保育士は子育ての専門職として認知されており、目標を設定することはこどもの保育にも直接関わってきます。また個人の目標設定をする際は、保育士としての目標と保育園全体の目標を踏襲する必要があります。こどもとともに成長する職業であるが故、目標を設定する事は大変重要な事となります。