No.48 保育士のコロナ対応の理解と園児や家庭への対応
保育の現場でも、新型コロナの感染の脅威が身近に迫っている今日において、保育士がすべき対応とはどのような事でしょうか。保育所の子供達は勿論ですが、まずは、自分自身から守る方法を考えなければなりません。保育士のコロナ対応の理解と園児や家庭への対応について紹介しましょう。
新型コロナについて理解する
保育士は、まず新型コロナについて詳しく知らなければ、自分を守る事も、保育所に通う園児達も守る術を知る事はできないでしょう。新型コロナにおける基礎知識を理解してこそ感染拡大を防止できるのです。
1.症状の特徴
人の間で蔓延している「風邪のウイルス」と酷似していて、発熱や喉の痛み、味覚異常や、関節の痛みなどがあります。肺炎の症状とも似ており、高齢者や持病のある人達には、重症化するリスクがあります。
一方で、若い人達の間では比較的に軽症や無症状の場合もあるので、知らない内に感染し、知らない間に移してしまう危険性もあるのです。子供も成人に比べると軽い症状が多いのですが、2歳未満では症状が重くなる場合があるので注意しましょう。
2.子供の感染割合
2020年5月時点での統計では、子ども(18歳以下)の罹患率は全体の割合の2%弱なので多くはありませんが、その内10歳以上が大半を占めており、1歳以下は15%、1〜4歳は11%、5〜9歳は15%と乳幼児の割合は低い数値となっています。
国からは1人でも患者が出た場合に、2週間の待機期間や消毒などの徹底した感染対策が迫られますので、休園もやむを得ない状況です。
3.接触感染と飛沫感染による対応
新型コロナは人との接触を通じて感染する場合と、くしゃみや咳などで飛ぶ唾液の飛沫感染に注意する必要があります。手洗いやうがい等の消毒を徹底する事とマスクによる飛沫対策が大事です。
3密と呼ばれる「密閉」は換気を良くする為に、窓を開ける事や、除菌の為の空気清浄機の設置を行います。
「密接」を避ける為には、近くでの会話や食事を避けて、「密集」ではマスク着用とソーシャルディスタンスとして2m程度の距離を取る事が望ましいとあります。くしゃみの飛沫は3mに及びます。大きな声や歌声にも注意しましょう。
感染対策における制約
感染者が拡大しているからといって、自由に休園する訳にもいきません。保育所の場合は、親御さんの仕事の関係もあるので、小中高が休学になっても開園する場合があります。感染の疑いがあるようなお子様や親御さん達には、周りに配慮して自主的に休むようにお願いする必要があります。場合によってはお断りする必要も出てきます。
国や自治体で保育所に対する登園自粛を保護者に対して実施する場合もあるので、感染の状況によっては、市区町村の対応が異なってきます。国からの指示や地域での指示が異なることもあるので、保育士の皆さんは、with コロナを前提として上手に付き合っていくしか方法がないのです。
保育士に対する新型コロナのリスクにおける恐怖感もあると思いますが、コロナ自粛で仕事がなくなれば困窮するリスクもあるのです。しっかりとした安全対策を保育士と保育所で講じて、子供や親御さんにも咳や発熱、体の異常がある場合には、子供の安全を考えて自主的に休むように徹底する事です。
※正しい理解が足りない事で、コロナに対するいじめや偏見をなくす努力も、社会を通じて求められています。特に子供達の間でいじめや差別が起こらないように注意しましょう。
- ■まとめ
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新型コロナに対するワクチンや予防策が現時点では不明です。今までの状況を踏まえて正しい理解をする・できる対策をしていく事で、コロナと向き合う必要があります。2021年には、ワクチンの配布が始まる期待もあります。感染予防対策を守りながら、自分自身と子供達の安全に向き合っていく事が大事です。