No.59 保育士の必需品~布マスクの話~
今のご時世を考えると、感染症を防ぐためのアイテムとして位置付けられているのがマスクです。保育の現場においても毎日接する機会が多い子供たちや、朝夕の送迎の際お世話になる保護者の方々を守るためにも、装備して業務を行っていることでしょう。
今回は、保育士の定番アイテムとなっている布マスクについてお話ししましょう。
マスクとは?
顔の一部を保護するのが一般的なマスクですが、日本でのマスクは、明治時代の初期に金網の上に布をフィルター代わりとして装着したのが始まりで、1918年に発生したスペイン風邪の予防を目的に普及したのがきっかけです。
マスクの種類については、3種類に分類されます。まずはウイルスや防寒、保湿に花粉症などの各種対策をメインとされたのが家庭用マスクであり、一般的に販売されているのがこのタイプです。サイズについては子供用から大人用まで様々で、通気性の良さで長期的に使えるため、フィルター性能も抜群です。また、素材や形状などにおいても豊かに揃っています。
次に、病院などの各種医療現場において院内感染を防ぐ目的で開発されたのが医療用マスクです。正式名称がサージカルマスクで外科の現場で使うことを目的に使われ、1回使ったら即時に処分されるのが基本的な使い方です。
また、工事現場などといった過酷な作業環境において、粉塵などから肺を守る目的で開発されたのが産業用マスクです。
種類によって異なるマスク
保育の現場で使うマスクは一般的に家庭用となっています。家庭用に関しては、ガーゼと不織布と二種類が設定され、ガーゼは明治時代から使い続けているタイプがベーシックで、保湿面でも優位に立っています。様々な粒子を捕獲でき、微粒子用のそれに匹敵する力を持っていることが近年になって判明されるほか、長期的に使えるのも強みです。
不織布は複数の原材料を科学的かつ熱的、機械的に合成を行い、薄手のシート状の布にしてマスクとなります。粒子補修性及び通気性においてもガーゼと比べ優位に立っており、厚みなどの調整可能で製造コストの面でも安く、1度使ったら処分します。
しかし、顔との間に隙間が少しでもある場合、ウイルスや花粉の侵入を許すといった欠点を有しています。
形で選ぶのなら・・・
ガーゼタイプ、つまり平型は保湿面で優れるほか飛沫などを防ぐ目的として最適なデザインです。プリーツ型は顔の前面にフィットするような感じで、装着時における口の動きに対して柔軟かつ会話してもズレにくくなるといった利点があり、不織布もこのデザインを踏襲しています。
立体型は、人間の顔に近いデザインで、顔面に隙間が見られず、口元との間に隙間ができるのが特徴です。保育士なら子供たちや保護者と接する時、息苦しさや会話のしにくさなどが和らぐのが特徴で自作マスクの大半はデザインから見てもこのタイプに近似しています。着られなくなったシャツや余剰となったバンダナなどにゴムをプラスして自作する方もいますが、お店で購入することもできます。
そこでマスクを選ぶ際に気を付けておきたい項目をお話ししましょう。まずは素材にこだわり、天然100%で作られているかをチェックします。理想としては、コットンやシルクなどの自然素材で作られていれば最適に使用できます。
次にチェックするべき項目としては、デザインです。服装やエプロンの色とマッチしており、なおかつシンプルで模様はワンポイントあるのが良いでしょう。あまり派手なものを使うと場にそぐわない感じを受けてしまいます。布マスクは毎日付け替えることが基本で、付け終えたら洗濯機に入れず手洗いをしてから干してください。
- ■まとめ
- 保育士に欠かせない布マスクですが毎日の仕事で使いますので、1つではなく複数枚用意しておき、1日付けたら次の日は別の物を装着するなどといったローテーションを組みながら使うのが理想です。