No.138 保育士が目標にしたい資格とは
保育士になってスキルの向上を目指し、資格の取得をと考える方もいらっしゃると思います。スキルが向上し、専門的な知識が増えるとできる仕事が広がり、周りからの信頼を多く得ることができます。そこで今回は、保育士の方が目標にしたい資格をいくつかご紹介します。
こども環境管理士を目標に
保育所保育指針の5領域の1つに「環境」という項目があります。つまり、環境教育は非常に重要なことが理解できるのではないでしょうか。子どもと自然をつなぐ保育者のための資格が「こども環境管理士」なのです。
こども環境管理士は、1級と2級があります。その目的は両者とも保育園や幼稚園、そして地域において、子どもたちに本来の自然とふれ合う機会をつくることです。自然保育などを取り入れている保育園が増加している中、実践を積みながら知識の向上にも繋がる資格です。受験資格については保育士資格取得から3年の実務経験を要するか、保育所所長か副所長で3年以上の経験を積むのが1級の条件で、2級に関しては実務5年以上の経験が必須となっています。
試験内容は自然環境の基礎知識と、自然体験や生活体験をするにはどのような環境を作っていけば良いのかといった問題と小論文が出題されますが、口述試験に関しては1級受験者限定です。
幼保英語士を目標に
現代の保育園では、英会話を積極的に取り入れている園もあります。そこで、本資格取得で重宝される人材になるのです。
幼児教育・保育英語検定協会が実施しており、受験資格は問いませんが試験内容については多種多様で最初は4級取得からスタートし、その後は3級、2級、準1級へと進み最終的には1級、つまり幼保英語のエキスパートを目指すといった流れになっています。
試験方法については必要な書類を事務局に提出し、検定が後日実施されます。学生時代に英検の資格を取得しているのなら、スキルアップの意味でも挑戦可能でしょう。
EFR-CFCを目標に
EFR-CFCは、子どものための救急法を学ぶことができる国際的な資格です。180カ国以上で展開している世界最大のダイビング教育機関「PADI」の傘下で、救命救急法プログラムを専門に提供している民間企業です。講座内容は、一次ケアと二次ケアに分かれます。一次ケアは、身体面と心理面の両面において子どもの特性に配慮したCPR/AEDです。そして、二次ケアは、生命にかかわらない傷病の応急処置について学べるよう構成されています。
プラムネットが実施主体で、受験資格は保育士で野外保育などに関心を持っていれば受験でき、内容については救急法や緊急性を判断できるか否かの能力、一次ケアと二次ケア双方の対応や救命救急におけるシナリオトレーニングなどの講座を受講し、その後行われる認定試験を合格すると取得できる資格となっています。保育士は、厚生労働省の通達によれば「職務上」AEDを使用する可能性のある一定頻度者に該当するとされ、高度な心肺蘇生技術が要求されます。EFR-CFCは、最新のガイドラインに基づいた座学と演習、更に認定試験によって指導者に求められる技術レベルが習得できるのです。
- ■まとめ
- 今回は、保育士の方が目標にしたい資格をいくつかご紹介しました。資格の取得で現場において重宝され、場合によっては責任者としても任命されるなどもあるかもしれません。是非、目標を決めてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。